作品紹介
日本版シンデレラと言える作品。
平安時代に書かれた作品を田辺聖子先生が大胆に訳した作品です。
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好きなポイントは3つ
①作品のアレンジが素敵
この作品で読めるのは半分程度までなんだそう。
面白いところだけを抜粋してくださっているそうですよ。
結果、古典に読み慣れていない人でも読みやすい作品になっています。
日本の古典がとっつきにくいと思っている人こそ、ギャップで面白いのではないかな。
②ストーリーの魅力
古典らしい突然の恋でありながら、純な話なんですよね。
平安時代は側室がいるのが当然ですが、正妻1人を愛するという点が現代の価値観と馴染みますね。
ただし、日本版ならではの制限(物忌など)がありこれがシンデレラとは違うスパイスになっています。
このおかげでどうなるか、ハラハラしてしまいました。
③明確な役割のあるキャラクター
主役でのんびりとした姫、勇敢でイケメンな王子、それぞれの臣下は優秀で勇気がある(そして夫婦)。
キャラクターが魅力的です。特に姫がのんびり優しくてよいです
オチの部分(先生のアレンジのようですが)の姫のいい子さにちょっとびっくり。
現代では考えられない価値観ですよね。
最後に
古典ビギナーの方でサクサク読みたい方はまずこれからスタートするのはいかがでしょうか?
私自身は日本文学の学部にいたので、古典に馴染みがないというのは嘘になるけどすごく読んでいたわけでもないのでこういうライトなのは嬉しい。
「おわりに」に書かれている田辺先生への作品の愛情も素敵なメッセージでした。
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