シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱 「僕には心がない」

読書記録

おすすめレベル

ワクワク度:★★★★

サクサク度:★★★★★

ユニーク度:★★★

読書背景

タイトルとシャーロック・ホームズの女性版という情報に惹かれて購入

Kindleで読む本を最近はセールで買うことが多いので、これもセールだったような。

購入して読むまでに2ヶ月空いてしまいましたが、奇しくもオリンピックシーズンに読むことになり、これはこれでタイミングが良かったような。

あらすじ

2012年、オリンピック開催に沸くロンドン。アフガン帰りの軍医ジョー・ワトソンは、早々に除隊したものの、物価の高さと仕事のなさに鬱々としていた。このままでは路頭に迷ってしまう。そんな折、友人ミカーラからフラットシェアをすすめられた。シェアの相手はシャーリー・ホームズ。ちょっと変わった女性だという。だが、実際に会ったシャーリーは、ちょっとどころではなく変わっていた。乗馬服に身を包んだ清楚な美貌、人工心臓を抱えた薬漬けの身体、初対面で経歴を言い当てる鋭い観察眼、死体置き場で寝起きする図太い神経。なにより驚いたのは、彼女が頭脳と電脳を駆使して英国の危機に立ち向かう、世界唯一の顧問探偵であることだった。 ベイカー街221bで同居を始めてまもなく、ヤードの女刑事グロリア・レストレードが訪ねてきた。死体がピンク色に染まる中毒死が続発しているらしい。いまだ無職のジョーはシャーリーに連れられて調査に赴く。それは二人がコンビを組む、初めての事件だった。 表題作に短篇「シャーリー・ホームズとディオゲネスクラブ」を加えた、目覚ましい独創性と原作への愛に溢れた、女性化現代版ホームズ・パスティーシュ登場! 113775

https://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/113775.html

シャーロックホームズがベースといっても、それ以外の設定などがオリジナリティが高いのでただの男女逆転には留まらないのがポイント

感想

高殿円さんの作品を読むのはほど初めてのように思います。

私が中学生〜高校の頃にはラノベが好きだったので、よく高殿先生のお名前を拝見していたのですが読む機会のないままに至りました。

この本の文体はラノベっぽい文体で読みやすいなと思いました。

淡々とした書き方でありながらテンポの良い文体

本家ホームズはいくつか読んだことがあり、時代のこともあるでしょうが女性は添え物というイメージがありました。

女性が活躍する話が好きなので、この本の主要登場人物がみんな女性な点はかなりワクワクしますね。

レストレード警部なども女性で嬉しい。

この本を読むと、普段生活する上では意識しない「女性の呪い」のようなものを感じます。

女性だから結婚、こうあるべき、母性みたいな感じですね。

女性として生きていると当たり前なことが多いのと、あまり面と向かって言われることもないので、あまり意識していないんですが、ふとした時に恐怖を感じます。

この本のメッセージにはそういうのもあるのかな。高殿先生も戦っているのかなとか。

キャラクターでいうと、シャーリーは能力や性格、生い立ちが一般的ではないにしても優しさのある人物、ジョーの高学歴×恋愛体質というキャラがバランス取れてますね。

2012年が舞台とされつつ、2021年のIoT技術では全然追いつかないレベルの技術が出てきます。

便利すぎる、羨ましい。

続巻もありばっちり購入済みだったので、続けて読んでます。楽しみ

コメント

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