作品紹介
俵万智さんの最新歌集。
2013年から2020年までの7年間の俵さんの心境や環境の変化が歌われています。
読書背景
角川武蔵野ミュージアムに行くにあたり、俵さんのことが知りたくて読みました。
会期が延長されて、22年1月10日までです。
俵万智さんとの出会い
国語の図録で「サラダ記念日」のベストセラーになっていることがきっかけでした。
歌集でベストセラーというのがあまり想像がつかず、学校の図書館に行って「チョコレート革命」「みだれ髪 チョコレート語訳」を読みました。
表紙が可愛かったからです
そこから勝手に俵さんには親近感がありました。
どの人にでもしっくりする歌が
作られた期間が長いことによって色々な人にとって、それぞれが魅力的に感じる歌があるのだと。
例えば、沖縄での歌はなんだかおおらかで、土地柄とかもやはり反映されるのかしら。
息子さんを中学に入れた時の歌が、いわゆるエモいというものでしょう。
私自身の立場は親でもないですし子の立場でもないんですが、子どもの方で近い状況だった過去がありました。
私の場合にはもう少し年齢が上で寮に入ったのですが。
私の両親もこんな気持ちだったのかもと、その時のことを考えて両親に感謝したくなりますね。
未婚で独身のアラサーにとっては、コロナ禍で詠まれたものが印象的だったかな。
2021年が終わろうとしている今になると、withコロナが当たり前で2020年はすでに懐かしい。
2020年を振り返るとワクチンがなくマスクなどが欠品することによる不安、経済的な落ち込み、雰囲気も暗い状態では本当に特殊な一年でした。
味わうことって難しい
読み始めるのはそれなりに早かったのですが、読了までに1ヶ月以上かかっていました。
本の大きさ的に持ち歩きをするサイズではないことも理由でしょうが、一番は31文字の中に作品が濃縮されているからだと思っています。
一つ一つを味わおう、理解しようとすると、普段の小説やビジネス書のような言いたいことが書かれている本とは異なる性質の読書だなと。
もちろん小説でも伏線や内容が難しいことだったり反芻することはあるわけですが、歌というのは感性を全て使う読書というものかもしれません。
楽しかったです。
角川武蔵野ミュージアムに行ってきた
そんなわけで家族も思い思いで俵さんの歌を味わいました。
この本以外も含めた俵さんの歌を見たり、過去の歌の素になったお手紙を読んだりと俵さんのファンになる時間でした。
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