独立記念日 原田マハ/今日もどこかで独立記念日が生まれている

読書記録

読書背景

購入したのは2021年のどこかで、積読していた本です。

原田マハさんの作品のリボルバーをちょうど読んだばかりのタイミング。

八重洲ブックセンター限定のブックカバーに惹かれて購入。

通常のカバーも素敵ですよね。

白が通常カバー、ピンクが限定カバー。どちらもゴッホの作品

このタイミングで読もうと思ったのは、

今まで本を読む時間の多くを電車内で過ごしてきましたが、

ただいまリモート中のため電車に乗らないので本を読まないという状態でした。

できるだけ一編一編が短く読み終わりに時間がかかっても大丈夫な本を探していました。

原田マハさんの作品は2作目。

自分に近い立場の人物がいるはず

同じ世界観を舞台にする、前の作品に登場する人物が次の作品に主役になる

という連作短編集です。

主役になるのは皆女性。

学生や会社員、お母さんなど様々な立場や状態で出てきます。

性別が違っても、共感することや「そう思っていたんだ」ということに気づけそうです。

読みやすさ

一編一編が短いから読みやすい。

元々が連載なので文字数の指定もある一編が大体20ページ程度。

私は20分くらいで一編を読み終わっていたと思います。

原田マハさんの作品の特徴かもしれませんが文章もわかりやすいので、

読書をあまりしない方でもきっと読みやすい。

世界観の広がり

連作という形を取ることで読みやすくありつつ、

異なる人物が主役になることで作品の奥行きも広がった気がします。

具体的な場所についての記述はなくぼかしてあります。

私は都内の土地勘がそこまであるわけでないですがおそらく都内が多い印象です。

作品が変わると北海道が出てきたこともあり、世界は繋がっているのを感じました。

時系列も後半になるとかなり過ぎているのが特徴で、2年以上は経過しているかと。

「刺さる」シチューエーションがある

読み始めはなんだか物足りなさを感じたところがありました。

話が短いので、何か大きな起承転結ではない。

普通に生きる毎日でそこまで大きなことは起きないわけですから。

毎日が盛り上がるわけではないからこそ、毎日自分ができることをして生きる。

作品の人物は自分を、あるいは周りの誰かを抽象化したようなキャラクターにも感じます。

キャラクターになることで、私も周りもみんな懸命に生きている

そう感じます。

背中を押され、周りの人の優しさに気づいたりもして最後の方は涙がポロポロ。

私にとっての独立記念日とは?

すごく長く生きたわけでもないのに、振り返ればいくつか人生の転機になった場面があり。

私は他人から嫌われるのが嫌いなので、昇進してマネジメントをすること遅れていました。

部下を持つことに対して覚悟が決まったタイミングは、独立記念日だったかも。

こんな方におすすめ

  • 隙間時間にサクサク本を読みたい
  • 元気になりたい方

この作品がお好きな方は、コンビニ兄弟も好きかもしれません

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