知り合いじゃない人だから気持ちを吐き出せることはありませんか。
もやもやした時におすすめの本です。
作品紹介
新小岩にある米屋という居酒屋を切り盛りする秋穂。
フラッと立ち寄った悩みのある人たちの気持ちを解きほぐす連作短編集。
最後には、作品に登場したレシピ付き。
尖った気持ちをまぁるくしてくれるような本
料理に限りませんよ。世の中のほとんどは、ちょっとした工夫で変わるんじゃないですか。掃除も洗濯も裁縫も、昔からの工夫の積み重ねだし。
67ページより
女将の秋穂さんの人柄が魅力的です。
近くにこんなふうに相談できる方がいたのなら、どんなにいいでしょう。
相手の言動を汲みながら、気持ちの良いコミュニケーションをとってくれます。
近所の人の食生活を気にして、メニューを出したり、
お客の吐き出した気持ちについて、アドバイスをしてくれたりします。
こういうアドバイスをしてくれる方がいたら幸せだし、そういうことができるといいなと思います。
食べ物の描写
山口恵以子さんの作品は初めて。
食堂のおばちゃんシリーズなど食にまつわる作品が多い作家さんなのですね。
居酒屋が舞台なので食べ物の描写がとても多い作品です。
それぞれが美味しそうで見ているわけではないのにとてもお腹が空いてしまいました。
ダイエットで食べ物を制限している方が要注意かもしれません。
作品に出てくるメニュー自体はヘルシーですよ
設定のユニークさ(ネタバレあり)
コナン=新一みたいなレベルのネタバレですが、、、
設定のネタバレを以下に書きます。
タイトルのゆうれいというのは秋穂さんのことを指しています。
秋穂さんは30年前に亡くなっており、本当はお店もないのです。
あくまで秋穂さんが見ている世界は亡くなるまでの世界。
なのでスマホもないので、
微妙に話がずれているけど何故か普通に話としては進むというのが面白い。
30年前を生き続けている秋穂さん(と周囲の人々)がどうやって生活をしているのか
など細かい設定についてはまだわからないままです。
おすすめの方
- ライトに楽しくスッキリしたい方
- 食べることが好きな方
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